ノーコード開発について
1.はじめに
最近IT分野の中で徐々に話題となっている「ノーコード開発」という用語について、皆様はご存知でしょうか。読んでその字の通り、プログラミングで必要となるソースコードを使用しないで開発を行うことを指します。これまでの開発ではプログラミングの知識が必要不可欠でしたが、ノーコード開発ではそういった知識がいらず、IT分野の知識が無い人でも開発が可能となる技術です。
本投稿では、実際にノーコード開発を簡単に行ってみてどのようことができて、何が不向きなのか等の特徴の一部を紹介できればと思います。
2.使用例
実際にノーコード開発を行う上で、今回選んだツールは「Bubble」と呼ばれるWebアプリやスマートフォンアプリを開発するツールを使用します。
こちらのツールを使用した開発例を紹介します。
・企業とインフルエンサーのマッチングアプリ
・生徒と指導者のマッチングアプリ
・ビジネス人材のマッチングアプリ
上記以外にも、スマホアプリについても事例があります。
・借金返済の管理スマホアプリ
・地元レストラン検索スマホアプリ
・旅行スケジュール作成お助けアプリ
上記アプリの開発者によると、以下の点が理由でBubbleを使用したとのことです。後述で実際にBubbleでの開発を行いましたが、使いやすさを実感することができました。
・実装できる機能の多さ
・開発やデザインの柔軟性
・改善(デバッグ)の簡単さ
3.ノーコード開発の実施
それでは、簡単にですがBubbleにてノーコード開発を行ってみます。
①Bubbleで使用するアカウントを入力し、メールアドレス認証を行った後Bubbleの開発の専用ページに遷移します。
画面左側の「設計」タブにて使用するページのレイアウトやボタンなどを追加でき、「ワークフロー」タブでクリック後等の動作を設定することができます。
今回は試しにユーザー登録後にログインを行い、簡易的な掲示板に移行するというページを作成します。
②まず「設計」タブにて各種ボタンを追加します。画面右上にある「プレビュー」で現在の動作を確認できます。各種入力フォームやボタンなどを追加して、以下の様に設定しました。
<ログイン前に表示するページ>
<ログイン後の簡易的な掲示板のページ>
③次に、「ワークフロー」タブで各種ボタンのクリック時の動作を設定します。
「イベントを追加するにはここをクリック」や「アクションを追加するにはここをクリック」等のボタンで動作の設定を追加していきます。追加する際も下記の様に何を行いたいか選択画面表示され、分かりやすくなっています。
④各種設定が完了したら、実際にプレビューで動作を確認します。
まずはログイン画面にて、「test1@example.com」というメールアドレスと任意のパスワードを入力して「ユーザー登録」ボタンをクリックします。
<ログイン画面>
「データ」タブ画面を確認すると、先程登録した「test1@example.com」のメールアドレスが登録されていることが分かりました。
<データ画面>
⑤続いて、登録したユーザーとパスワードを入力して「ログイン」ボタンをクリックします。
クリックすると掲示板のページが表示されます。(ワークフローにて設定済み)
⑥このページで下記の様に入力フォームに文字を入力後に「投稿」ボタンを押すと、
下記の様に、ログインしているメールアドレスと、入力フォームにて入力した内容が表示されるという簡易的な掲示板を作成することができました。
4.終わりに
実際に簡単にノーコード開発を行いましたが、いかがだったでしょうか。この様に「ノーコード開発」ではプログラミングのコードを使用せずに、使用するツールの使い方を覚えるだけで誰でも簡単に開発ができる技術ということを実感しました。自分の目的の開発をサポートしてくれる機能もあり、簡単なものではありましたがかなりスムーズに進めることができました。
しかしながら、ノーコード開発では複雑なものには対応ができないと言われており、高度な開発を行う場合にはプログラミングのコードでの開発が推奨されています。今回は複雑な開発は行っていませんが、用途によってコードを「使用する」、「使用しない」の使い分けが必要かもしれません。
これからの目標として、プログラミング技術や知識も取得しつつ、尚且つノーコード開発の技術も併せて習得を目指し、今後の「ノーコード開発」技術の進歩にも注目していきたいと思います。